我々の意識とは関係なく、一年365日24時間、動いていてくれる臓器、心臓。人間が生きていく上で不可欠なものです、しかし時として心臓に不調が起こり心臓を覆っている動脈が詰まる事があります。
今回は名前は知っているがイマイチどういった疾患かよくわからない狭心症について記事を書いていきたいと思います。
特に狭心症と心筋梗塞はよく混同されどちらも心臓に不調が現れる、程度の認識しか持たれていませんが、この二つは対処法を間違えると命を失う危険性もあるのでその症状と対処法を是非、知っていただければ幸いです。
狭心症を引き起こす冠動脈と心臓の役割
さて、それでは疾患を説明する前に、心臓の構造についてお話したいと思います。皆さんご存知と思いますが、心臓の大きな役割は自身をポンプのように膨張・伸縮し、全身に血液を送る事です。
血液には栄養素、酸素や時には白血球などの抗体が含まれているわけですが、心臓も自分を動かさなければなりませんので自分用の血液が必要です。ではどこから吸収するのかというと、心臓の周りにある三本の冠動脈という血管から吸収しています。
そしてその冠動脈が脂肪やコレステロールなどの塊(プラーク)や血栓によって詰まり血流が滞ったり、流れが止まってしまう現象を虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)と呼びます。
ですから狭心症も心筋梗塞も同じ虚血性心疾患なのです。
狭心症の種類と症状
それでは狭心症と心筋梗塞の違いについてですが。平たくいうとこの二つの疾患の違いは心臓の一部、または全部が生きているのか死んでいるのか、で分けることが出来ます。
狭心症と心筋梗塞の症状は似ており、どちらでも喉、胸の締め付けがあったり、背中に重圧感を感じたり、首や左肩、左腕、みぞおちなどに痛みを感じます。
しかし、その持続時間が異なります。狭心症は痛みを感じても2~10分程度で収まり、また日常生活を続けることができます。しかし心筋梗塞の場合、それらの症状が30分以上も続き、冷や汗や吐き気も感じます。
すでにお分かりいただけると思いますが、狭心症は血管が完全に詰まっていない状態で心筋梗塞は血管が詰まっている状態なので死亡する可能性はもちろん心筋梗塞の方が高いと言えます。
また血液の循環の滞り具合から狭心症の場合は顔色が変わりませんが、心筋梗塞の場合は顔面が蒼白になり、時にはけいれんを引き起こす場合もあります。
以上のような理由から狭心症の症状が出た時は安静にして様子をみて、心筋梗塞の症状が感じられたらすぐに救急車を呼んだ方が良いです。しかし、命に係わることですので出来ればどちらの場合でも病院で検査を受けることをおすすめします。
狭心症の予防策
狭心症の予防には、喫煙や糖尿病、肥満や運動不足、ストレス、睡眠不足など普段の生活習慣を見直すことがとても大切ですが、この辺りはすでに多くのメディアで健康についての見解がありますから割愛させていただきます。
というのもこれらの生活習慣を見直すことは健康を気にする30代以上の日本人であればみなさんご存知だと思うのです。それでも改善できないので現在もその習慣が続いてしまっているわけです。
ですから今回は趣向を変えて「クルミ」に着目してみたいと思います。クルミをご存じない方は少ないと思いますが、アーモンドなどと同様ナッツの一種です。
さて、このクルミですが今回のテーマである狭心症の原因の一つ、動脈硬化の改善にとても効果があります。クルミを摂取すると血液がサラサラになるだけでなく、血管にプラークを付着させにくくなります、また血管の弾力性が増し、血管を柔らかくしてくれます。
またクルミはビタミンB、C、Dやミネラル、鉄分、マグネシウム、亜鉛、アミノ酸、食物繊維などの成分をバランスよく含んでいる、素晴らしい食品です。
その効果は、アンチエイジング、便秘改善、育毛効果、血行促進、動脈硬化改善、抗酸化作用、あるいは食事の前に2~3粒を食べる習慣をつければ適度な満腹感からダイエットの効果も期待できます。
確かにクルミは気にかけて摂取しなければデザートぐらいにしか入っていませんが、どこの地域のデパートやスーパーでも販売している食品なので一度、試してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、心臓の血管・冠動脈が詰まり、血液の流れが悪くなることで発症する狭心症について記事を書いてまいりました。
特に今回の記事では狭心症と心筋梗塞の症状の違いや、クルミが効果を発揮する動脈硬化の予防策などについて注目していただければありがたく思います。
文中で狭心症は心筋梗塞よりも低度の疾患である、という表現をしておりますが、冠動脈に詰まりが見られることは同じで、狭心症の症状を放置しておけば今度は心筋梗塞に発展する場合もあります。
いつまでも若々しく、健康に生きていくためには、若い頃よりも年齢を重ねてからの身体のケアが大切です。ご自身で取り組めることから日々の健康を意識してまいりましょう。